色の錯覚を有効利用
11月9日(金)のMBS『ちちんぷいぷい』にて、
非常に興味深い特集をしていました。
公共施設の『トイレ』にまつわる問題を取り上げていて、
女子トイレの渋滞の検証や企業の改善策、
トイレの臭いに関する実験やその効果という内容。
この『トイレの臭い』というところで色彩がテーマに。
トイレの壁や扉などに様々な鮮やかな色を塗った小学校のお話で、
ペンキには消臭効果が無いものを使っているにもかかわらず、
臭いが軽減されたと感じる学生が25%ほどいたというもの。
これって立派な色による錯覚なんですよね。
色のイメージ、先入観が他の感覚を鈍らせる、誤情報を与える、
そんな不思議な錯覚です。
ブルー、グリーン系は清潔感、爽やかさを連想させ、
ミントやハーブなどの香りにも無意識に繋がります。
ピンク、パープル系は甘いものを連想させるので、
ローズ、ラベンダーなどの香りを無意識に感じます。
ただし、イエロー、オレンジ系は要注意で、
『トイレという場』においては汚れ、悪臭を連想してしまうので、
実際よりも強い臭いを感じてしまうという結果に繋がります。
ブラウン系はもっての外かもしれませんね。
公共施設でよく使われるのはホワイト、アイボリー系ですが、
これは大量生産、低コストという観点も大いに関係してきますので、
その色に意味は有るのかと問われれば無いという可能性が高いです。
強いて言えば『不快感を与えにくい無難な色』かも。
ただ、様々な汚れが目立つ色なので抵抗感がある人も多いでしょうし、
それに照明が暖色系だと先程のイエロー系に見えますからね。
有彩色の話なので明度や彩度で効果に差があると思います。
個人の家などではなく、公共の場で不特定多数の人が使うこと、
そして消臭剤などの効果もそれほど期待できない広い空間、
そういう場所だからこその結果という考慮も必要ですが、
このトイレの実験、検証は非常に面白かったです。
自宅でもしっかり使えるネタですよ。
人間の五感は想像以上に密に連動していて、
そこにおける色の役割はさらに想像以上です。
錯覚で快適なら素直に騙されておくのも良しとしましょう。
番組内容は gooテレビ番組ガイド にありました。
ご参照くださいませ。
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