色を動かす


結構な頻度で無意識に僕が使っているらしい、

『色を動かす』という用語。

その意味についてのご質問を頂いて自分自身驚きでした。


たぶん僕だけの用語というわけではなく、

カラーコーディネートという要素が関係する業界、

例えばデザイン、ファッションなどなど、

そこではさほど珍しいものではないと思います。


ただ、今まで僕が「色を動かして~」と言った時に、

その詳細が伝わっていたかというと一抹の不安が生じるわけです。

でもテレビでファッションアドバイザーさん達が言ってたりもしますし、

ニュアンスで伝わっていると信じたいというのが本音です。


とは言えせっかくなので解説を。

※僕の使い方、という前提で。


基本的に色を扱う人の頭の中にはこれが常にあります。



色相環とトーン表です。(こちらはPCCS表色系)

3つ目の画像はトーンの関係性を赤で例に出しています。

これらを元にして様々な配色を考えています。


配色って基本的に『統一』と『変化』という要素が重要で、

『統一』だけだと、まとまりはあるけど味気ない、

『変化』だけだと、躍動感は出るけど落ち着かない、

そんな相反する印象が同時に起きてしまいます。

(あえてそれを狙うという技術もありますよ。)

それが「印象に残らない」「不快感」という感想に繋がることもあります。

この要素のバランスの加減が難しいところだったりするんですよね。


例えば4色で作られた配色があったとします。

『統一』に偏っていて野暮ったさが感じられるなら、

その中の1色を微調整して『変化』を促すようにします。

色相環なら色を2つ分変えてみるとか、トーン表なら明度を上げてみるとか。

表の中におけるその色の位置や関係性をずらす、っていうとわかりやすいですかね。

その作業を『色を動かす』という言い方で表現しています。


実際に僕が使っている状況としては『統一』に偏りがちな場合が多いです。

アクセントカラーとして入れたんだろうけどパンチが弱いよーとか、

アクセントが2色でケンカしてるよーとか、そんな時。

「もう少しメリハリをつけると素敵やん」ってことですね。

実際には面積比なども関係してくるのでもう少し複雑ですけど。


勘違いされているかもしれないと僕が思っているのは、

色の『場所を入れ替える』という意味ですね。

分かりやすくファッションで例に出すと、

インナーとアウターの色を逆にする、そんな使い方です。

この場合はちゃんと『入れ替える』『逆にする』って伝えてると思います。

そう信じたい、自分の記憶とトーク。


お友達、ご家族との会話の中で『色を動かす』って言うと、

「ちょっと通なんです私」感が出せるのではないかと思います。

ただし理解が伴っていないと自滅する可能性大ですので、自己責任でお願いします。




これだけ語っておきながら他の方と使い方が違ってたら恥ずかしい。

たぶん大丈夫なはず。仲間内で通用してるはずだから。


楽色時間

色を楽しみ、色で楽になる。 気付けなかった自分に、 色で出会ってみませんか?

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