色の効果はひとつじゃない

ある意味、狂信的だなと思うんですが、

「黒は痩せて細く見える色」

これが当たり前の認識となってしまっています。


黒は後退色という、同じ位置でも距離が遠く感じる色で、

他の色と比べて少し小さく見えます。

このことから「痩せて細く見える」ということになるんでしょうが、

背景色によっては勝手が違ってきます。


例えば、真っ白な紙に黒い小さな点を書きます。

するとその黒い点が気になって仕方ないって心境になるんですよね。


もし壁が白い、もしくは明るい場所であなたが黒い服を着ていたら、

周りの人は、良くも悪くも、あなたが気になり始めます。

身体のラインがわかりやすいフィットした服だと、

自分では黒で誤魔化していたつもりの部分が、

逆に強調されて悪目立ちする可能性もあります。


また、黒が引き締めて見せている分、それ以外の部分は膨張して見えてるかも。

夏場の肌の露出が増える時期だと、より顕著ですね。

トップスに黒を着ていた場合、腕や首周りがいつもより太く見えていたりします。

実際にそういう人も頻繁に目にします、街中で。


あと、色には軽重感というものあって、

黒は全ての色の中で最も重たく感じる色です。

着やせ効果を狙っていても実は逆効果、そんなこともあり得ます。

見た目はスッキリかもしれないけど、隠れてるところは・・・みたいな。


また、ボトムスに持ってくると重心が下にあるように感じるので安定感はありますが、

腰の位置が下がってるようにも見え、美脚を狙ったのになんだか短く感じるとか。


他にもいろいろあるんですが、結局のところ、

人の目って、無意識で様々な色を比較して認識、判断してるんですよね。

今までのお話って簡単に言うと、メインとその背景の色の関係なんです。

背景色が変われば、メインの色の見え方って驚くほど変化します。

デジカメのオート機能で撮影するとよくわかるんですが、

ピントをどこに合わせるか、それで全体の色味がズレることがあります。

それと同じことを人間の目は瞬間的に絶えず行っているわけです。


ダラダラ書きましたが、何が言いたいかというと。


黒い服を着たあなたのことを周りの人が見ていても、

求めているような効果を感じていないことのほうが意外と多いですよ。


そういうことです。

一人一人、物を見るときの焦点は違いますので。


良い効果もあれば、同時に悪い一面もありますよ。

それが色の不思議、奥深さ、そして面白さです。

楽色時間

色を楽しみ、色で楽になる。 気付けなかった自分に、 色で出会ってみませんか?

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