インテリアのカラーコーディネート
時々聞かれます、お部屋の色。
(今回のお話では色=アクセントカラーとしての有彩色という意味)
最近はもはや主流となってきていますね。
壁の一面、または全面にアクセントとして色を取り入れること。
壁紙や内装向け塗料の種類が安価で豊富になったこと、
またメディアやSNSなどでそのような事例が多く取り上げられていることなど、
様々なことが要因となっていると思います。
以前にも知人から相談を受けたことがあります。
実際に壁面にアクセントカラーってどうなの?って感じで。
色を扱う立場としての正直な意見を求められたのでお答えしましたが、
あんまりお勧めしませんよ、と。
一度やってしまうとなかなか変更できないこと、
変更するにしてもお金と時間がかかること、
大きな面積で使うほど心理面に影響が出る可能性があること。
理由としてはこんなところです。
色の好みって人それぞれスパンはありますが、変わるものです。
今はそれが良くても受け入れられない時期も来ると思います。
その時に金銭面や施工準備などの都合ですぐに変更できなければ、
心理的なストレスを抱えることも懸念されます。
色の悪影響の部分ですね。
大きな面積で色を使うと、その色のイメージが付きまとい、
本来の目的で使いたい部屋とは違う意味を持ってしまう可能性もあります。
そして、オシャレな雰囲気を出したいからと採用しても、
アクセントカラーのイメージが強すぎて、他の家具などがマッチしなくなる、
制限がありすぎて単調なお部屋になる、そんな恐れも多大にあります。
色彩の理論、センスをお持ちでない方はかなりハードルが高いです。
カラーコーディネートがかなり難しいわけですから。
例えて言うと、
白い画用紙なら何色でも描けるでしょ?
でも最初から青い画用紙だったら使える色って少ないでしょ?
そういうことだと思ってほしいんです。
なので、後々の事も長い目で見て考えると、
フラットな色を取り入れたほうが断然安心で安全です。
その後のお部屋の使い方の自由度も高まります。
本来のアクセントカラーの取り入れ方が面白いほど楽しめますから。
季節に合わせた色を取り入れて、空間に変化をつけて遊ぶ、
そういう楽しみ方って日本人は本来得意なほうなんですよね、実は。
『粋』や『わびさび』っていう部類のお話です。
そういうことができる人って本当のオシャレさんだと思います。
生活するってことを満喫してそうな雰囲気もありますよね。
新築に限らず、リフォーム、リノベーションをお考えの方がいらっしゃいましたら、
色を扱う人間の意見として、ちょっとばかり参考にしていただけたらと思います。
0コメント